智代アフター、プレイ後感想

ようやく終わったので感想などをちらほら(以下ネタバレ有り)

  • 生きることの素晴らしさ、生命賛歌*1

足掻くこと、努力すること、少しずつでもゆっくりでもいいから前に進むこと。
そうすればきっと何かが変わり、何かが始まる。生きることとは、即ちそれらの繰り返しなのだろう。
それは、ただ時間の流れるまま毎日を無為に過ごしていた大学生の自分にとって
、非常に重く、かつ温かなメッセージだった。
そして「世界は美しい」!これはCLANNADのことみシナリオでも使われていたフレーズだが、とても気に入っている。この物語の伝えたかったことの全てがこの一言に集約されていると思う。
企画・製作において麻枝准氏個人の関わる要素が強い作品、ということでこれまでのkey系列作品の中でも、氏の世界観を最も色濃く反映した作品に仕上がっているように思う。

  • OP,ED曲

OP曲「Light colors」はメロディラインとアレンジが最高。個人的にはCLANNADの「メグメル」よりも好きかな。ED曲「Life is like a Melody」の歌詞が秀逸。特に

ふたりになっても歩くんだ 強さは互いの心と信じた うまく合わない足でもゆっくり歩けば揃った
ひとりになっても歩くんだ 誰もいなくなってもそれでも ふるえを忘れないこの命は希望を刻んで進むんだ 口ずさむのは僕らの歌 みんなで描いた青い空 もう合わすことができない足でも歩けば未来を目指すんだ

この最後の部分なんてもう…。DVD版AIRのポストカードといい、本当に麻枝詩は涙腺に対して犯罪的

  • 河南子について

物語中、幾度と無くドタバタ劇を展開し「女版春原」と呼ばれてもいる河南子だが、どうも「苺ましまろ」の美羽と重なって見えてしまったのは自分だけだろうか?美羽が成長したらあんな風になるのかな…w そんな河南子は作品中一番のお気に入りキャラ。欲を言えばもう少し個別エピソードがあれば良かった
プレイ後に知ったことだけど、河南子と鷹文の両者を涼森ちさとが二役で演じていたというのには驚いた。同一キャストが二役を演じているということは知っていたけど、てっきりともと誰かだろうと思ってた…。うーむ、やはりプロの声優って凄い

  • 気になった点

全体的にシナリオの流れが単調に感じた(特に前半)。後は智代の1行セリフが淡々と続いていくパターンが多いので、そのテンポを掴むのに若干戸惑った。後者に関しては、以前何かの記事で読んだことだが、製作側はプレイヤーの視点に立って、文章を読む時間や1クリック間の長さなども計算に入れて作っているらしい。(頑なにマウスホイール機能を実装しない理由もこの辺りにあるのだろうか)となると、やはりボイスが付いた場合その調整の仕方も変わるんだろうなあ、と思った。
ラストに関しては特に意見はないが、周囲の反応を見ているとラストシーンだけに気を取られている意見が多いように感じる。物語のクライマックスとは必ずしもラストシーンに限ったことではない訳で…(これは他のゲームについても言えることだが)

智代アフターに関するレビューみたいなものは以降も続くかも?

*1:某公式レビューに書いたものとほぼ内容は同じ