若冲と江戸絵画展@東京国立博物館

昨日は休日を利用して神保町〜上野界隈をぶらり。この暑さの中長時間歩き回ったため、軽く日焼けして首周りがヒリヒリする上に足にマメが出来てしまいましたorz 
でもこの季節外を出歩くには嫌いじゃないんですよね。特に上野公園周辺は自然が多くて、都内でも好きなスポットの一つです。

で、前々から観たいと思っていた、東京国立博物館で行われている「若冲と江戸絵画展」に行ってきました。
http://www.jakuchu.jp/
http://d.hatena.ne.jp/jakuchu/20060528


若冲(じゃくちゅう→伊藤若冲)の名前は以前から知ってはいましたが、やはり生で観ると圧倒されますね。
彼の作品の特徴としては、①筋目描きやモザイク式(風呂場のタイルのような様式)などの個性的な画風、②写実性と抽象性の共存(これは若冲に限らず、18世紀江戸絵画の特色でもある)、③普遍的な題材に焦点を当てた(若冲は特に鶏を描いた作品が多い)などがあります。
特に①のモザイク式は当時としては非常に斬新な作風で、現代のデジタル方式に通じるものがあります。


そういえば、昨年文化庁メディア芸術祭優秀賞を獲得したアニメ「かみちゅ!」の選考委員も若冲作品との関連について言及してましたね。
ありふれた日常の中の美を丹念かつ繊細に描き、しかしどこかコミカルで滑稽な八百万の神様など、確かに若冲に通じる所があると思います。


この展覧会では若冲の他にも、長沢芦雪や鈴木其一、森狙仙など当代の画家たちの作品も数多く展示されており、江戸時代の日本絵画の流れを追うことが出来ます。
中でも自分が思わず見入ってしまったのは、円山応挙筆「懸崖飛泉図屏風」。ライトアップの効果もあって、思わず吸い込まれそうな気がしました。


8月27日までやっているそうなので、まだ行ってない人は是非。普段美術品に興味無い人でも、観ておいて損はないと思いますよ。