のだめカンタービレ 第1話「Lesson 1」

原作・ドラマ共にかじった程度しか知らないんですが、キャスティングは中々合ってるんじゃないかと思います。特にのだめ役の川澄綾子は、自身も音大出身でピアノを得意としており、また連載当初から友人に薦められ原作も読んでいたらしく、作品への愛着は一際強い模様(フジ/ポニーキャニオンとの関係性が云々という話はありますが、あくまで演技は演技ということで)。そうした下地もあってか、捉えどころのないのだめの雰囲気や、「ぎゃぼっ!」などの奇抜なセリフも自然とこなせていたように思います。関智一の千秋は若干イメージよりも声が高く、もう少しタカビーな感じでもいいかな?とは思いましたが、逆にのだめへのツッコミのセリフなどには彼独特の愛嬌があるので、これはこれで良いんじゃないでしょうか。
またクラシック音楽を題材にした作品ということで、やはり音響には注目したいところ。視聴にヘッドフォンは欠かせない?奇しくも、同じクールでクラシックをテーマとする「金色のコルダ」が放送しているので、こちらと音周りを聴き比べてみても面白いかも(向こうにはあまりピアノは出てきませんが)。
本編で印象深かったのが、ゴミ溜めの中でのだめの弾く『悲愴』をバックにした出会いのシーン。窓から差し込む陽光の効果も手伝って、凄まじい対比でしたw あの部屋の風呂やトイレなんてどうなってるのか、想像するだに恐ろしい・・・。そして、のだめ作曲『おなら体操』も笑わせてもらいましたw
世にはクラシックブームなんて言葉も散見するほどにヒットしている原作ですが、やはり漫画という媒体で「音」を表現するのには限界があると思うので、「のだめ」はアニメ化にはもってこいの素材だったんじゃないでしょうか。原作の魅力を引き出しつつ、如何に目だけでなく耳でも魅せることが出来るか、スタッフの腕の見せ所だと思います。