RED GARDEN 第22話「光」 [TV放送最終回]

長かった「RED GARDEN」もいよいよ最終回。この作品について言いたいことは第20話感想であらかた述べているので、取りあえずこの22話のみを振り返っていきたいと思います。
アニムス・ドロル側双方のキャラが織りなすバトルシーンは迫力満点でした。プレスコの効果はこういう所でも光りますね。最終回にして人が死にまくる様は、昔の富野アニメを彷彿とさせます(そういえば、松尾衡監督は劇場版Zガンダムの演出を担当されてましたっけ)。中でもケイトたちとエルヴェとの戦いは、お互いの本音が裸でぶつかり合う熱いもので、ケイトたちの「それでも生きたい」という生への執着と強い意志がひしと伝わってくるようでした。序盤での厭世観溢れた彼女たちの姿からは考えられないような変わりっぷりです。まさに今作は「4人の少女たちの成長物語」だったんですね。
そしてルーラの捨て身の攻撃で重症を負い、苦悶の末、涙ながらに妹・アンナに止めを刺すエルヴェ。彼の断末魔は、涙無しには観られませんでした。彼らもまた一族の運命に翻弄された犠牲者に過ぎず、同情を禁じ得ません。本当の悪なんてどこにも存在しなかった。
ラストでは、RED GARDENというタイトルの意味がついに明らかに!ルーズベルト島が彼岸花(?)で真っ赤に染まっていくシーンは非常に鮮やかでした。ただ、ED後すぐにDVDのCMが挿入されてしまったので、ラストの余韻が若干損なわれてしまったのが残念でしたね。どうせ最後に流すなら、途中のCMでOVA化を伝えなければもっと盛り上がったのに。
物語終盤の展開における「ウィッチブレイド」との類似は21話の感想でも触れましたが、単純にヒロインの死で終わらせるのではなく、やはりその後の彼女たちの姿までTVで観たかったです。伏線の消化の仕方がやや強引で、シーン単位で良い場面は幾つもあったのに、それらが上手く繋がっていないように感じる点も「ウィッチ」と被りますね。リーズに関しても、もっと上手く使うことは出来なかったのかなあ・・・という気はします。
最後にOVAについて。OVA『デッドガールズ』は今年8月に発売予定とのことですが、内容はTVシリーズの後日談になるのかな?しかし8月ってかなり先ですね、その頃には作品の内容自体ほとんど忘れてしまってるかも・・・。Gyaoで先行配信してくれることを期待します。・・・というか、あくまで全24話で残り2話分本編があるのに加えてOVAなのか、それともOVAで2話分補完するのか、どっちなんですかね?何にせよ周囲の今作に対する反応を見る限りでは、あまり売り上げは期待出来ないかもなあ・・・。私は観るべきところが多い作品だと思うんですけどね〜。
さらに補足ですが、昨日更新されたRGTV 第28回には松尾監督がゲスト出演し、新谷良子さんと共に本作を振り返っておられます。