映画『東京ゴッドファーザーズ』感想

NTV「月曜映画」にて初視聴。今敏監督の劇場版作品を観るのは『千年女優』以来でした。
ホームレスという社会のダークサイド的な存在を主軸に捉えているものの、ギンたち主人公の表情豊かでコミカルなアクションと、テンポの良いストーリー構成で楽しみながら観ることが出来ました。ややご都合主義過ぎる面もありましたが、基本的にコメディータッチで描かれているので、そこまでは気になりませんでしたね。
主要キャストの演技に関しては、舞台関係で活躍経験のある方々ばかりで、安心して聴くことが出来ました。劇場アニメでよくあるパターンのタレント棒読み演技になっておらず、上手くキャスティングしたなあという印象。中でもハナ役の梅垣義明氏はハマリ役だったように思います。
それにしても作画クオリティが非常に高い。池信孝美術監督らによる背景も実写と見まがうほどの書き込みで、この作品のもう一つの主題ともいえる「東京」という都市の情景を見事に描ききっていました。後半、竹内哲也氏が担当したっぽいカットがあったのでチェックしてみたいんですが、どこかで原画スタッフ一覧を調べられないかなあ。