コードギアス 反逆のルルーシュ 第14話「ギアス 対 ギアス」 with 谷口監督のRED誌上インタビュー

あのように他人の記憶を消す形でギアスが使われることはある程度予測していましたが、今回は見せ方が非常に上手かったですね。ルルーシュ・シャーリー双方の揺れ動く心境が良く描けていたと思います。ラストでの、ルルーシュに関する全てを忘れた無垢なシャーリーのセリフが実に痛々しい・・・。
何十、何百の旧日本軍人らを何の躊躇いもなく船ごと吹き飛ばす一方で、たった一人の少女に対して十代の少年相応の脆さを見せるルルーシュ。同じピカレスク的主人公として良く「DEATH NOTE」の月と比較されますが、こうした人間臭さが抜けきれない面があるため、ファンはルルーシュの存在をより身近に感じやすいのでしょうね。


ナリタの攻防戦からシャーリーとの別れへと連続して物語を展開させることで、視ている側を飽きさせない大河内一楼による脚本と構成の流れは、中盤に差し掛かって改めて、実に巧みだなあと感じるばかりです。程良い伏線の張り方も○。まるで「ネギま!」と同じ脚本家とは(ry


ヴィレッタと扇の今後の行く末も気になりますね。何しろヴィレッタはゼロがルルーシュだということを知っているだけでなく、過去にギアス能力を使用されているため二度とギアスは効かないのですから、現段階でかなりのキーパーソンです。最終的には、既にゼロに疑心を抱き始めている扇が裏切る展開になりそうですが、カレンのことで貸しがあるため、あまり強くは動けない気も。新OPでは、ヴィレッタの髪留めが解かれ落下していくという彼女の死を暗示するようなカットがあるため、扇を絡めて中々悲劇的な結末を迎えることになるのかも(あの谷口監督だし・・・)。また、ヴィレッタの同僚で紅蓮二式に敗れて以来音沙汰のないオレン・・・ジェレミアも、どういう形で再登場するのか気がかりです。


そして新キャラ・マオについて。ここに来て同じような能力を持つライバル(?)登場というのは、少年漫画的で盛り上がります。両目のギアス(ルルーシュは片目)、思考を読む能力、C.C.との関係と彼女に心酔する理由・・・。謎の多いキャラですが、100%の悪人という扱われ方はされないでしょうね。
どうでもいいですが、C.C.のあのロリータ風味な衣装は自身の趣味なのか、それともルルーシュの・・・? 特に髪型、変則ツインテが可愛いです。視聴者サービスで毎回コスプレしてくれないものかw


※余談ですが、チャンピオンRED誌上での谷口悟朗監督インタビューによると、今後はニーナに大きな見せ場があるらしいです。さらにミレイをはじめ、今までとは異なったキャラの側面も見えてくるとか。
また監督は、「この作品はあくまでエンターテイメントであり、日本やアメリカといった舞台設定に大きなメッセージは込められていない(自分ならもっと直接的に描く)」、「与えられた場所や状況に抵抗して、挑戦するポイントを見つけて先に進むことが重要。しかし自分から見れば善でも、他人から見れば悪になる場合もあり、そうしたフィールド同士のぶつかり合いもこの作品で描いていきたい」といった主旨の発言をされています。
そして最後に、読者に向けたメッセージとして「自分が生きるためには戦え!女だろうと、メカだろうと、世界だろうと、欲しかったら戦って勝ち取れ!」という言葉も残しています。